試写で20世紀FOXの『はやぶさ』を見させていただきました。
はやぶさは2003年5月19日に打ち上げられ、主なもので
・電気推進エンジン 稼働開始(3台同時運転は世界初)
・地球スウィングバイ成功 (電気推進によるスウィングバイは世界初)
・イトカワにタッチダウンしてサンプル採取
・カプセルが地球に帰還、大気圏に再突入して回収
といったミッションを成功させ、地球に帰ってきた小型惑星探査機です。
詳しくは宇宙開発研究機構(JAXA:ジャクサ)のページを見てください。
宇宙にかけるロマン!宇宙だろうが深海だろうが体内だろが、未知なる場所へのロマンというのはもちろんあって、宇宙空間の映像もきれいだったけど、この映画はまぎれもなくマインドの映画で、多くの人たちが限られた条件の中で、ミッションの前後に知恵を絞り工夫していく、達成のために諸問題を解決していく、といった姿が、とても印象的に描かれてます。
なかでも日本のロケット開発の父といわれる糸川秀夫(この方自身も相当面白そうな方ですね)さんの資料映像も出てくるのですが、その中で登場人物の一人が、「彼は月に30もロケットを飛ばしてもちろん失敗も数多くあったが、決して失敗という言葉を使わず、成果、といったんだ」と紹介するシーンがあり、その目的意識の高さと、残した実績に感動しました。
その他かかわるスタッフの心情を表現したいろんな”名言・名場面”がありますが、特に対外交渉を引き受ける西田敏行の役が面白く、大蔵省担当との予算交渉や、打ち上げ延期による周辺漁業関係者への説得時の、”寸劇”がさえてました。
※『虹をつかむ男』に見られるような、周りの人を巻き込んでの名画ワンシーンの再現みたいなやつです(笑
役者さんはその他、TVを見ない僕でも知っているような、味のあるベテランの方が多かったです。
小型惑星探査機が徐々に小惑星に近づく瞬間、通信が途切れた数か月間、そして通信再開、カプセルの地球への放出と最後の地球の映像や、再突入時の光り輝きながら解体する瞬間など、その一歩一歩が、ビジュアルとともにスリルと感動を与えるものではありますが、重ねて言うとこれはマインドの映画です。
予算獲得への理解や、それにつながる世論への理解呼びかけ、そして数年間にわたる長期間の準備、技術者としての達成への執念、そういったものの中で、ではなぜ、どうして、それに向かって努力することができるのか。周到なデータを元に実行するも、なお結果がまるで分らない中で、なぜ進んでいくことができるのか。そういった自分のやっていることに自問し、解決し、奮い立たせていく場面は、しごく日常的なものではないでしょうか。
はやぶさ以降も、毎年のように打ち上げられている小型探査船への注目を高めるとともに、モノづくり日本!のプライドとともに、各場面で日々努力している今の日本の多くの方に観てほしい映画です。